テストは教育改革の「万能薬」か?今日アメリカで展開されているテスト政策において、州統一テストはじめその結果は、児童・生徒の学力測定・評価にとどまらず、高校卒業要件、教員評価、教育財政改革等、広範かつ管理主義的に利用されている。そうした実態をその理論的背景とともに、教育先進州としてマサチューセッツ州を中心に、交錯する賛否両論を含め詳細に紹介・考察した本書は、現在のアメリカ教育アセスメント行政の実際が意外に未紹介の中、今後のわが国教育行政を考える上必読の研究となるだろう。
タイトル | 現代アメリカの教育アセスメント行政の展開 |
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サブタイトル | マサチューセッツ州(MCASテスト)を中心に |
刊行日 | 2009年11月1日 |
著者 | 北野秋男編著 |
定価 | 4800+税) |
ISBN | 978-4-88713-947-3 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 400 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序章 アメリカのテスト政策に関する先行研究(北野秋男)
第1部 連邦政府・州政府の学力向上政策
第1章 アメリカ連邦政府の教育改革(長嶺宏作)
第2章 アメリカにおけるスタンダード設定論の検討(石井英真)
第3章 「マサチューセッツ州教育改革法」の成立(北野秋男)
第4章 マサチューセッツ州の教育財政改革(長嶺宏作)
第5章 「州共通学習内容」の改定とジョン・シルバーの教育改革思想(北野秋男)
第2部 MCAS テストによる学力向上政策
第7章 テストとアカウンタビリティに基づく教師改革(黒田友紀)
第8章 学力向上政策とバイリンガル教育廃止運動(北野秋男)
第9章 ボストン学区における学力向上政策(北野秋男)
第10章 ケンブリッジ学区における学力向上政策(黒田友紀)
第3部 NCLB 法制定後の学力向上政策
第11章 NCLB 法の制定背景、特殊性、現状と課題(吉良直)
第12章 NCLB 法制定後のマサチューセッツ州における学力向上政策(北野秋男)
第13章 標準テスト批判の諸相(遠藤貴広)
第14章 ボストン学区におけるパイロット・スクール改革の検討(黒田友紀)
第15章 「スタンダードに基づく教育改革」の再定義に向けて(石井英真)
終章 マサチューセッツ州教育改革の評価(北野秋男)
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