日常の知覚・感覚経験分析の徹底した精緻化
人間は価値を孕んだ意味の世界を生きる生物だ。だがこの人間独自の「意味世界」も「物的環境世界」との接触を基盤に生起してくるので、日常での知覚・感覚経験の分析は哲学の必須の課題だ。本書は、人間の「物的世界」認識の示微を、体感覚・体運動・物象の知覚というエレメントを通じ、既成概念に埋没することなく、日常経験に密着して描き切った大作であり、読者は従来の哲学書体験を超え、認識のアポリアが次々と氷解する快感を味わうことができるだろう。
タイトル | 経験のエレメント |
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サブタイトル | 体の感覚と物象の知覚・質と空間規定 |
刊行日 | 2015年10月30日 |
著者 | 松永澄夫 著 |
定価 | ¥5060(本体¥4600+税) |
ISBN | 978-4-7989-1319-3 |
Cコード | C3010 |
ページ数 | 488 |
判型 | A5 |
製本 | 並製 |
はしがきに代えて
第1章 色の特定
第2章 視覚の生理学と脳科学
第3章 西洋近代哲学および近代生理学確立期の生命論における意識の概念
第4章 感覚と体の広がり
第5章 知覚の空間性
第6章 体という尺度と体の知覚
あとがき
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