本書は、自国の経済成長が最優先の上で福祉給付が実施される「生産主義的福祉」として
共通している東アジア11 カ国の福祉レジームが、経済危機や民主化など様々な政治・経
済変動を経て、雇用者と被用者の「自助努力」に福祉給付を委ねる「市場型」/国家財源
からの福祉給付受給者を徐々に拡大する「包摂型」/両者の混在型の「二元型」の3 つへ
の分岐が見られることをマクロから解明している。さらに、これらの分岐における政治経
済的諸要因を横断的時系分析によって明らかにするとともに、その事例として「韓国―包
摂型」、「シンガポール―市場型」、「中国―二元型」という福祉制度の諸実態を初めて体系
的に明らかにした実証研究である。
タイトル | 東アジア福祉資本主義の比較政治経済学 |
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サブタイトル | 社会政策の生産主義モデル |
刊行日 | 2019年2月13日 |
著者 | メイソン・キム著 阿部昌樹・ 全泓奎・ 箱田徹監訳 |
定価 | ¥2860(本体¥2600+税) |
ISBN | 978-4-7989-1541-8 |
Cコード | 3036 |
ページ数 | 224 |
判型 | A5 |
製本 | 並製 |
訳者はじがき
略語一覧/訳者一覧
第1章 東アジア福祉国家への視座
第2章 東アジア福祉国家の制度的多様性
第3章 何が東アジア福祉子かに多様性をもたらすのか
第4章 生産主義的福祉資本主義の三つの事例
第5章 東アジア福祉国家のこれまでとこれから
付録/参考文献/謝辞/索引
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