ハイデガーの思索に呼応した、11人の気鋭の哲学者の饗宴。
地球は、本来的に現存在へと開放されたものである。しかし、近代における科学技術の発展は、地球を道具的なものと捉え、その環境を破壊し、動物の住処を奪い、人工的な物質の豊かさの一方で人の生活を「非詩的」なものに陥れている――。
ハイデガーの思索を辿り地球における「詩的に人間の住まう」ことについて哲学的再考をうながす本書は、今日のすべてのものを数量化して測る現代社会に対して新たな視座を提供するだろう。
タイトル | ハイデガーと地球:環境哲学論考 |
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サブタイトル | 危機と逆説の淵での思索の開示 |
刊行日 | 2020年1月10日 |
著者 | ラッデル・マックフォーター&ゲイル・ステンスタット編 長谷敏夫監訳 佐賀啓男・比奈地康晴共訳 |
定価 | ¥4180(本体¥3800+税) |
ISBN | 978-4-7989-1609-5 |
Cコード | 3031 |
ページ数 | 368 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
編者まえがき
第1部:地球を思う
第1章 罪という管理テクノロジー:ハイデガー的反省への呼びかけ
第2章 ハイデガーとエコロジー
第3章 地球―思考と変革
第4章 地球を歌う
第5章 地球の呼び掛け:贈り物と(遅れてくる)応答
第2部 動物と世界
第6章 「沈黙の春」という言葉:動物性と言語の起源に関するハイデガーとハーダー
第7章 「世界映像の時代」における環境管理
第8章 存在の羊飼いとしての人間:ハイデガーの哲学と他者としての動物
第3部 詩作と住まうこと
第9章 建設を思索し詩作する路:地球上の人間の不気味さ
第10章 何も起こらないところで:ハイデガーとアレラノの詩的空間について
第11章 出会いの場所
第12章 「Ereignis を食す、あるいは、郊外の芝生での会話」
第13章 日常的な謎
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