「異質なものの統合」を目指すドイツの先駆的挑戦「統一」後の東西ドイツ統合、超国家EUへのドイツの統合、激増する外国人移民とドイツ人の統合──これら喫緊の社会統合に関わる教育課題をドイツはどう克服しようとしてきたか?複雑に錯綜する問題構造に対峙し、変転する世界状況下、つねに相克と緊張を孕みつつ展開するドイツの先駆的挑戦に予定調和的な終幕はない。20数年にわたるその軌跡の全貌を実証的に活写した本書が、急速なグローバリゼーションのただなかで模索する日本の教育のあり方に大きな示唆を与える理由も、その取組み方の未来志向性にあるだろう。231の豊富な図表からドイツの、さらには広くヨーロッパレベルの軌跡を包括的に知ることもできる著者会心の労作である。
タイトル | ドイツ統一・EU統合とグローバリズム |
---|---|
サブタイトル | 教育の視点からみたその軌跡と課題 |
刊行日 | 2012年11月01日 |
著者 | 木戸裕著 |
定価 | 6000+税) |
ISBN | 978-4-7989-0145-9 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 624 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はじめに
序論 ドイツの教育制度概観
第Ⅰ部 ドイツ統一と旧東ドイツ教育の再編
第1章 旧東ドイツ教育の終焉
第2章 新しい学校制度の構築と各州の動向
第3章 学校現場の反応と教員解雇をめぐる諸問題
第4章 旧東ドイツの大学の再編と大学ランキング
第5章 統一をどう評価するか
第Ⅱ部 ヨーロッパ統合とドイツの教育
第1章 教育政策― ECからEU へ
第2章 ヨーロッパの高等教育改革(その1)―1990年代の動向と課題
第3章 ヨーロッパの高等教育改革(その2)―ボローニャ・プロセスを中心にして
第4章 ドイツの高等教育改革―1990 年代の動向と課題
第5章 2000年代ドイツの大学改革―新たな動向と今後の方向性
第6章 教員養成制度
第7章 ヨーロッパ学校とドイツの海外子女教育
第Ⅲ部 ドイツの外国人問題と教育格差
第1章 ドイツの外国人問題
第2章 外国人問題と教育の課題終章
今後の展望―持続可能な社会の構築に向けて
あとがき
索引
関連書籍