真の現実へ向け「当惑の海」を泳ぎ切れ!美しい言葉は乱舞するが真の刷新力は皆無──こうした教育言説の多くは意識せぬままに、ある許容された語りの質の裡に滑落している。その結果生じる危機をヴェールで覆う耳触りのいい語りの連続こそ、今日の危機の一面なのだ。目次に見るとおり、一見真意が見えず、どこか奇妙で挑戦的な本書14の講義名は、この種の許容された語りを突き破るべく選ばれたツールに他ならない。読者・聴者の「当惑」を通じ定型的言説の打破をめざす、ユニークな刺激的講義。
タイトル | 君は自分と通話できるケータイを持っているか |
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サブタイトル | 「現代の諸課題と学校教育」講義 |
刊行日 | 2012年09月01日 |
著者 | 小西正雄著 |
定価 | 2000+税) |
ISBN | 978-4-7989-0141-1 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 216 |
判型 | A5 |
製本 | 並製 |
一 いのちと環境の教育学
1 君は大根の壮絶な死を見たことがあるか─いのちについて考える
2 保護されてオットセイは増えたのか、それとも減ったのか─均衡について考える
3 ミルクコーヒーを注文できる喫茶店があるか─循環について考える
二 国際化とグローバル化の教育学
4 地球市民は泥棒に入られたらどこに電話するのか─帰属について考える
5 子供が母親に母国語を教える国があるのか─同化について考える
6 食堂の主人はなぜ行きずりの客にスープをふるまったのか─愛について考える
三 いきがいとアイデンティティの教育学
7 一匹狼のあなた、「一匹狼の会」にはいりませんか?─承認について考える
8 AKBはなぜ「どん兵衛」に勝てないのか─理性について考える
9 君は自分と通話できるケータイを持っているか─存在について考える
四 戦争と平和の教育学
10 4月28日、今日は何の日─断絶について考える
11 どうすればディズニーランドに住むことができるか─幻想について考える
12 平和憲法は世界にいくつぐらいあるのか─命名について考える
五 学びと生成の教育学
13 ケーキを二人で仲よく等分してどこが悪いのか─理論について考える
14 セーラー服の時代はもう終わったのか─教育について考える
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