わが国の高等教育にも多大な影響を及ぼした近代アメリカ教育史の諸相!
第二次大戦後の冷戦構造下、宇宙開発分野におけるソ連の先進性を見せつけられたスプートニク・ショックという衝撃によって、アメリカの高等教育界は改革を迫られた。高等教育がより大衆に拡大する中、ジェンダーや人種による格差の顕在化、新自由主義の波によって高等教育界はキャンパスという領域を越え、市場経済や社会階層との
結びつきが強くなりさらなる進化を遂げた――。前巻『アメリカ高等教育史:その創立から第二次世界大戦までの
学術と文化』と合わせて、アメリカ高等教育をめぐる社会と制度の壮大なダイナミズムを捉えた類書なき通史!
タイトル | 第二次世界大戦後のアメリカ高等教育 |
---|---|
サブタイトル | アメリカ高等教育史Ⅱ |
刊行日 | 2025年1月30日 |
著者 | ロジャー・L・ガイガー (原著)、原 圭寛 他(翻訳) |
定価 | ¥7040(本体¥6400+税) |
ISBN | 9784798919362 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 528 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
ロジャー・L・ガイガー(原著)
原 圭寛(ハラ ヨシヒロ)(翻訳)
1987年生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学文学部卒業、慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。修士(教育学)。専門はアメリカ高等教育カリキュラム史。弘前学院大学文学部講師、湘南工科大学教職センター講師を経て、現在昭和音楽大学教職課程専任講師。主著に「1860-70年代アメリカの研究大学における学士課程の編成」『日本の教育史学』第61集、2018年、「イェール報告(1828)の解釈とイェールの戦略」『近代教育フォーラム』第23号、2014年など。
五島 敦子(ゴシマ アツコ)(翻訳)
1960年生まれ、愛知県出身。名古屋大学教育学部卒業、名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(教育学)。専門はアメリカ高等教育史・成人教育史。南山短期大学准教授を経て、現在、南山大学教職センター教授。主著に『アメリカの大学開放―ウィスコンシン大学拡張部の生成と展開』(学術出版会、2008年、単著)、『未来をつくる教育ESD―持続可能な多文化社会をめざして』(明石書店、2010年、共編著)など。
間篠 剛留(マシノ タケル)(翻訳)
1984年生まれ、埼玉県出身。慶應義塾大学文学部卒業、慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(教育学)。専門はアメリカ高等教育の思想史。大阪成蹊大学マネジメント学部講師を経て、現在日本大学文理学部准教授。主著に「R・S・ピトキンの高等教育論」『日本デューイ学会紀要』(第62号、2022年)、「高等教育とデモクラシー」『近代教育フォーラム』(第29号、2020年)、「A.ミクルジョンの実験カレッジにおけるコミュニティ」『近代教育フォーラム』(第23号、2014年)など。
小野里 拓(オノザト タク)(翻訳)
1984年生まれ、群馬県出身。東京大学法学部卒業、ペンシルベニア州立大学School of Education高等教育プログラム修了。M.Ed. in Higher Education。専門は高等教育論、大学経営。2006年東京大学に就職後、文部科学省国際教育交流担当職員長期研修プログラム(LEAP)、総長秘書などを経て、現在本部経営戦略課副課長。主著に「大学内専門職養成の日米比較」『専門職教育の国際比較研究』(高等教育研究叢書141巻、2018年)など。
藤井 翔太(フジイ ショウタ)(翻訳)
1987年生まれ、東京都出身。北海道大学文学部卒業、東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、テンプル大学大学院教育学研究科修士課程修了。修士(教育学)、修士(TESOL)。専門は応用哲学、教育哲学。テンプル大学ジャパンキャンパスのアカデミック・アドバイザー/講師を経て、現在都留文科大学専任講師。訳書にドナルド・ロバートソン『認知行動療法の哲学:ストア派と哲学的治療の系譜』(共監訳、金剛出版、2022年)、『アメリカ哲学入門』(単訳、勁草書房、2023年)など。
原田 早春(ハラダ サハル)(翻訳)
1992年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学文学部卒業、慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。修士(教育学)。専門は障害者を対象とするアメリカ高等教育史。新潟大学キャンパスライフ支援センター特任助教を経て、現在武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部助教。主著に「米国ギャローデット大学のDeaf President Now運動にみる「大学」と「ろう文化」」『哲學』(第143巻、2019年)、「聴覚障害者を対象とする高等教育におけるリベラル・アーツ:米国ギャローデット大学の歴史と現状」『人間と社会の探求:慶應義塾大学大学院社会学研究科紀要』(第86号、2018年)など。
小林 尚矢(コバヤシ ナオヤ)(翻訳)
1997年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学文学部卒業、慶應義塾大学大学院社会学研究科前期博士課程修了。修士(教育学)。専門は比較教育学、アメリカ大学・高等教育史、修辞学・作文史。国立研究開発法人科学技術振興機構研究開発戦略センター・フェローを経て、現在慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート未来共生デザインセンター研究員。主著に「エドワード・T・チャニングにおける修辞学・文芸・国家:ハーバード学則改革(1825年) との関連に着目して」『大学史研究』(第33号、2024年)など。
訳者はしがき/用語集・略語一覧
序文
謝辞
プロローグ:アメリカ高等教育と第二次世界大戦
第1部 アメリカ高等教育、1945-1957
第1章 GIビルとその後:1945-1955の高等教育
第2章 保守的な1950年代における高等教育とアメリカ的生活様式
第2部 リベラル・アワー、1957-1968
第3章 大学の権勢
第4章 拡大と変質
第3部 白紙化と新たな時代、1965-1980
第5章 白紙化、1965-1970
第6章 70年代を生き延びる
第4部 アメリカ高等教育の現代
第7章 現代の幕開け、1980-2000
第8章 21世紀のアメリカ高等教育
注・引用参考文献/解題/総合索引(Ⅰ・Ⅱ)