なぜ、いま相互研修型FDなのかいまやファカルティ・ディベロップメント(FD)は、授業スキルの向上にとどまらず、成熟社会化の進行とともに従来型学習への意欲を喪失しつつある 学生に、学びへの新たな内的駆動力をもたらすものでなければならない。現在普及の大勢である伝達講習型FDがとかく定型化形骸化へ流れる中、教員相互の協働により、授業公開・検討はじめ具体的教育改善を推進し、さらにFDネットワークを地域、全国、国際へと拡げつつある、京都大学での活動を中心とした、相互研修型FDの全貌。
タイトル | 大学教育のネットワークを創る |
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サブタイトル | FDの明日へ |
刊行日 | 2011年3月1日 |
著者 | 京都大学高等教育開発推進センター編 編集代表 松下佳代 |
定価 | ¥3520(本体¥3200+税) |
ISBN | 978-4-7989-0043-8 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 248 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
第Ⅰ部 FD の理念を問い直す
第1章 日本のFD の現在――なぜ、相互研修型FD なのか?(田中毎実)
第2章 高等教育におけるティーチング・コモンズの構築(メアリー・テーラー・ヒューバー)
第Ⅱ部 FD ネットワークの形成
第3章 FD ネットワーク形成の理念と方法――相互研修型FD とSOTL(松下佳代)
第4章 SOTL を支援する小規模な教員ネットワークの形成――インディアナ大学ブルーミントン校の取り組み(ジェニファー・メタ・ロビンソン)
第Ⅲ部 FD におけるテクノロジー利用
第5章 テクノロジー支援によるScholarship of Teaching and Learning の推進――教育のオープン化とカーネギー財団知識メディア研究所の取り組みを中心に (飯吉 透)
第6章 オンライン上における相互研修の場の構築――MOST の開発と展開に向けて(酒井博之)
第Ⅳ部 誰が、何のためにFD を行うのか
第7章 誰がどのようにFD を推進するのか――専門家モデル・同僚モデルと2つのサポートモデル(田口真奈)
第8章 FD コミュニティの形成と評価の役割――「組織的FD」の実質化に向けて(大塚雄作)
第9章 学生の大学生活に焦点を当ててFD/ 教育改善とキャリア教育を見直す――「大学生キャリアセミナー京都」の開発(溝上慎一)
コメント
コメント1 FD モデルとしての相互研修型・同僚モデル――そのネットワーク化の可能性(夏目達也)
コメント2 FD とIT の親和性――その可能性と課題 (吉田 文)