自由と友愛の共通世界
-その基底をなす「他者」と「複数性」
テロルとイデオロギーによってすべての人間を巨大な「単数」に組織する全体主義と対比して、本書が強調するアレント思想の核心は「複数性」である。アレントが自由と友愛の共通世界として志向するのは、各々が「他者」である「複数」の人間から成る共同体であり、その成立を巡って本書で考察される政治論、文化論、人権論、権力論等のすべてにもこの「複数性」が貫通しているが、それは純一を尊ぶ日本の「和の精神」の、あるいは対極にあるものかもしれない。
タイトル | ハンナ・アレント |
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サブタイトル | 共通世界と他者 |
刊行日 | 2015年01月27日 |
著者 | 中島 道男 |
定価 | ¥2640(本体¥2400+税) |
ISBN | 978-4-7989-1274-5 |
Cコード | 3036 |
ページ数 | 248 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
第1章 世界への愛
第2章 政治・自由・他者
第3章 趣味判断論―共通世界と他者
第4章 人権論―〈諸権利をもつ権利〉と共通世界
第5章 権力―デュルケムの「力」との関連で
第6章 〈公共性〉論の位置―デュルケム、バウマン、アレント
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