1944 年、東京に生まれる。
東京大学教養学部フランス分科卒業。
東京大学大学院人文科学研究科仏語仏文学修士課程修了。
現在、お茶の水女子大学名誉教授。
著書:『心身の合一』(東信堂、2009 年)『受肉の詩学』(みすず書房、2005 年)、『宗教文学の可能性』(共著、春秋社、2001 年)ほか。
訳書:カトリーヌ・バケス=クレマン『レビィ=ストロース』(共訳、大修館書店、1974 年)、アレクシー・カレル『ルルドへの旅・祈り』(春秋社、1983 年)、エチエンヌ・ジルソン『アベラールとエロイーズ』(みすず書房、1987 年)ほか。
タイトル | 哲学者と詩人 |
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サブタイトル | ベルグソンとクローデル |
刊行日 | 2024年12月20日 |
著者 | 中村 弓子 |
定価 | ¥2970(本体2700)+税) |
ISBN | 9784798919348 |
Cコード | 3010 |
ページ数 | 280 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
第一章 ベルクソン『笑い』最終節の《苦み》が問いかける問題
《問題設定》―『笑い』最終節の《苦み》が問いかける問題
第一節 『笑い』
第二節 『道徳と宗教の二源泉
第二章 ベルクソンとペギーの相互影響
はじめに―問題設定
第一節 師弟の歴史
第二節 「最も内奥の思想」―『哲学的直観』によって
第三節 弟子が師に先駆けるとき
第四-一節 政治家的ベルクソンの一〇年―戦争と平和
第四-二節 『二源泉』最終章に現れる弟子の面影
終わりに―神のみまえに、ペギーへの熱烈な賛辞。
第三章 《野生状態の神秘家》クローデル
はじめに
Ⅰ -a 《野生状態の》神秘家
Ⅰ -b 神秘家の道程 ①《神に名を呼ばれること》
Ⅱ -a 神秘家の道程 ②《暗夜》
Ⅱ -b『流謫の詩』
Ⅲ -a 神秘家の道程 ③《愛の傷》
Ⅳ.《不可能な愛》における《愛の傷》の痕跡
Ⅴ -a 《不倫》のテーマに沿って
Ⅴ -b 《宗教的召命と肉の誘惑》のテーマに沿って
Ⅵ.『真昼に分かつ』以後
終わりに
第四章 『百扇帖』と《普遍的詩学》
はじめに―『百扇帖』に関わる二つの疑問
第一節 「ダンテについてのある詩への序論」― 《普遍的詩学》(poésie catholique)
第二節 俳諧との出会い
第三節 『百扇帖』における例句の検証
第四節 最晩年のエッセー「熱中」―驚きと感動
結論― 『百扇帖』と日本文化が詩人にもたらした二系統の動機
第五章 最終講義 ろくろ首の話―わが愛するフランス文学・哲学・研究―
はじめに
第一節 詩人の例:ランボー「見者の手紙」に関して
第二節 小説家の例:プルースト『失われた時を求めて』の特に「見いだされた時」に関して
第三節 研究者の例:プーレ『人間的時間の研究』に関して……………………………
第四節 哲学者の例:ベルクソン『形而上学入門』、『物質と記憶』と『道徳と宗教の二源泉
結び
第六章 不幸のユートピア―東日本大震災と文学の力―
あとがき
初出一覧
著者略歴