戦後教育界における改革・試行の経緯は、その多くが当初の目的に反して次第に矮小化し、さらに全社会的な構造変動に翻弄された教育現場は、萎縮して自主性を発揮することなく、総じて曖昧なまま主体的ベクトルを喪失しているのではないか。こうした「決着なき決着」の行手を憂い、政・官・財の「教育」トライアングル剔抉に迫った本書は、教育界の実態追究を通じ我々の奮起を促す警世の書である。
タイトル | 戦後日本の教育構造と力学 |
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サブタイトル | 「教育」トライアングル神話の悲惨 |
刊行日 | 2015年03月10日 |
著者 | 河野員博 |
定価 | 3400+税) |
ISBN | 978-4-7989-1292-9 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 272 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
まえがき
序 章 ウォルフレンの日本教育論
第1部 教育と病理
第1章 日本の教育問題
第2章 学級崩壊と学力低下
第3章 世代論から見た教育
第4章 教育論争のリアル
第2部 教育と歴史
第5章 2・26事件に見る世代論的考察
第6章 日本占領とGHQ 知日家群像
第7章 大学一般教育の戦後史
第8章 高校多様化と教育政策の迷走
第3部 教育と科学
第9章 科学批判への社会学的視座
第10章 教育社会学のミクロ理論とマクロ理論
第11章 R. コリンズの教育社会学理論
第12章 科学社会学の日本的導入と展開
あとがき
索 引
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