矛盾なき評価と子どものモラル回復のために1990年代以降「新しい学力観」に基づき推進されてきた「ゆとり教育」は、理念と実践の間に大きな矛盾を孕み、基礎学力の低下と教員の過重労働のみを残す結果となった。巻き起こる批判に文科省も学習指導要領を改訂し、その見直しを行わざるをえなくなったが、「新学力観」の理念は依然維持され、客観的裏付けをもたぬ絶対評価等、なお禍根を残している。「新学力観」とそれに基づく評価の徹底的見直しと、評価と表裏の関係にある子どものモラル回復への提案を含むシリーズ第3弾。
タイトル | 教育における評価とモラル |
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刊行日 | 2011年3月1日 |
著者 | 戸瀬信之・西村和雄編 |
定価 | ¥2640(本体¥2400+税) |
ISBN | 978-4-7989-0042-1 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 208 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はしがき(戸瀬信之・西村和雄)
第Ⅰ部 新学力観と成績評価
第1章 新学力観の背景(市川 昭午)
第2章 新学力観による評価と入学判定(木村 拓也)
第3章 ゆとり教育の置き土産──「絶対評価」(大森不二雄)
第Ⅱ部 道徳観をどう回復するか
第4章 基本的モラルをどう身につけるか(西村 和雄)
第5章 少年はどこへ向かうのか(清永 賢二)
第6章 子育てと道徳心(柿谷 正期)
第Ⅲ部 教育評価のあり方
第7章 測れるもの、測れないもの──「評価」の限界を問う(倉元 直樹)
第8章 地方主権における教育サービスの評価方法(筒井 孝子)
第9章 社会におけるモラル回復のための大学評価(戸瀬 信之)
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