今日の比較教育学・その学問観・研究視角・研究対象グローバル化に伴う学問空間の拡大と様々な出自の新研究者の参入──これらの変動は比較教育学界に、活況とともに研究領域と学問観の拡散・動揺を もたらしている。先進国教育の移植から途上国開発援助への力点移動をはじめ、研究ベクトルが多様化するなか、今や「比較教育学とは何か」は必須の 問いとなった。学会会員アンケートや紀要掲載論文の分析を交え、26名の研究者を結集してこの問いに応えた本書は、まさに今日関係者必読の書である。
タイトル | 比較教育学の地平を拓く |
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サブタイトル | 多様な学問観と知の共働 |
刊行日 | 2013年02月01日 |
著者 | 山田肖子・森下稔編著 |
定価 | 4600+税) |
ISBN | 978-4-7989-0126-8 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 456 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序 章 多面的な比較教育学の認識と実像をとらえる試み(山田肖子)
第Ⅰ部 比較教育学にかかる学問観と学会の変遷
第1章 世界の中の日本比較教育学(森下稔・黒田一雄・北村友人)
第2章 日本の比較教育学における伝統と多様化(山田肖子・西村幹子)
第3章 学会紀要に見る研究実践の傾向(山田肖子)
第4 章 比較教育を比較する…(マリア・マンゾン、マーク・ブレイ)
第5章 比較・国際・開発教育(ジョン・C・ウェイドマン、W・ジェイムズ・ジェイコブ)
第6 章 大中華圏における比較教育学学会の変遷、研究課題と近年の発展(莫 家豪)
●コラム「比較国際教育学」(馬越徹)
第Ⅱ部 比較教育学の研究視角
第7章 教育学における比較教育学の位置づけ(杉村美紀)
第8章 社会理論と比較教育学(浜野隆)
第9章 定性的手法を用いた比較教育学研究(森下稔・服部美奈・鴨川明子)
第10章 定量的手法を用いた比較教育学研究(山内乾史・小川啓一)
●コラム「比較教育断簡」(鈴木慎一)
第Ⅲ部 比較教育学の研究対象
第11章 比較教育学における教育内容・政策研究(近藤孝弘)
第12章 課題型教育研究と比較教育学①(米澤彰純)
第13章 課題型教育研究と比較教育学②(黒田一雄・北村友人) 第14章 比較教育学とジェンダー(犬塚典子)
●コラム 「私にとっての比較教育学―東南アジア教育を中心として」(村田翼夫)
第Ⅳ部 地域との関わりを基盤とする比較教育学
第15章 比較教育学とその周辺領域における南アジア教育研究(日下部達哉)
第16章 欧州・中東をみる比較教育学(丸山英樹)
第17章 東アジアをみる比較教育学(小川佳万)
第18章 アフリカをみる比較教育学(山田肖子)
●コラム「私の比較教育学の途」(望田研吾)