人間の内なる「生」本来の創発力回復に向けて
人の「生」は、形や目的を持たぬまま生成し流れ動く「水」にたとえられる。しかし、それは、既存の制度によって形を与えられる単なる受動態ではない。不安を抱え危機的状況をくぐりながらも硬直した形を突破し、新たな形を創発し続ける「流動的自己生成態」である。増え続ける子ども・若者の問題行動の奥に潜む「内発的生成力」の見えざる抑圧を見逃してはならない。本書は、子ども・若者の社会生活を根底で支える「生」の諸相の解読を通じて、硬直しつつある教育・文化の刷新を目指す、時宜を得た力作である。
タイトル | 流動する生の自己生成 |
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サブタイトル | 教育人間学の視界 |
刊行日 | 2014年12月01日 |
著者 | 高橋勝 著 |
定価 | 2400+税) |
ISBN | 978-4-7989-1271-4 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 3037 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
第1章 流動する生の自己生成
第2章 子どもが「学ぶ」・「育つ」とは何か
第3章 人間形成の時空間
第4章 教育関係論が切りひらいた地平
第5章 他者との対話とは何か
第6章 「教」・「育」の起源
第7章 現象学的授業論が開示するもの
第8章 〈教える―学ぶ〉関係の非対称性
第9章 教育学的マトリクスを超えるもの
第10章 「都市と教育」を論ずる視線
第11章 教育哲学を考える
第12章 教師像の展開と〈教師̶生徒〉の関係性
第13章 〈流動する生の自己生成〉を読む
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