国家的課題と大学入試――その密接な関係性
常に矛盾と変動を孕み、「矛盾激発型」社会とさえ呼ばれる現代中国の動態――それは、建国後半世紀余、変貌を続ける大学入試の歴史を通して鮮明に見えてくる。大量の資料収集と適切な内容分析の下、その全貌を描出した本書は、大学入試と折々の国家的課題との切っても切れぬ関係を改めて痛感させるとともに、特に最近の市場経済化の中、わが国と共通性を加えつつある現状を通じ、我々に大きな刺激をもたらすだろう。まさに中国大学入試研究の決定版。
タイトル | 中国大学入試研究 |
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サブタイトル | 変貌する国家の人材選抜 |
刊行日 | 2007年06月15日 |
著者 | 大塚豊 著 |
定価 | 3600+税) |
ISBN | 978-4-88713-750-9 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 272 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序章 政治と経済の変動のはざまで揺れる教育
第1章 統一の模索――建国前後の大学入試制度改革
第2章 思想性と専門性をめぐる重心移動――1952~65年の学生募集規定の変遷
第3章 文革期の「実験」――教育と労働の結合
第4章 文革直後の高等教育機会をめぐる政策――普及と向上
第5章 高校・大学の接続問題――高級中学卒業一斉試験の導入と展開
第6章 市場経済移行期の大学入学者選抜――経済に揺り動かされる教育
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