教育における国民主権・住民自治とは何か日本国憲法の誕生は、わが国従来の教育行政と学校法制を、自治・分権・公開型のそれへと全面転換させるはずであった。しかし、現在なお憲法上の要請と現実の教育構造は乖離し、いわば「日本国憲法の明治憲法的運用」が見られるのも事実である。本書は、こうした背理をやむを得ぬ「現実的要請」とする見解を、現在の教育行政の憲法原理に基づく詳細な検証と、諸外国の学校法制との比較研究を通じ鋭く批判し、教育における国民主権の一層の貫徹をめざす労作である。
タイトル | 教育の自治・分権と学校法制 |
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刊行日 | 2009年5月1日 |
著者 | 結城忠 |
定価 | ¥5060+税) |
ISBN | 978-4-88713-891-9 |
Cコード | 3032 |
ページ数 | 400 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
第1章 明治憲法下における官治・集権行政と学校法制
第2章 日本国憲法と教育の地方自治
第3章 教育主権と国家の教育権能
第4章 ドイツにおける教育主権と国家の学校監督権
第5章 ドイツの教育法制における国と地方の権限配分
第6章 日本国憲法と教育の自由
第7章 国家の教育権と国民の教育権―教育権論争とは何だったのか
第8章 教員の教育上の自由
第9章 ドイツにおける教科書法制の構造
第10章 教員の研修法制
第11章 ドイツの学校経営法制と校長の法的地位
第12章 親の教育権と公教育運営への参加
第13章 私学の自由と公共性の法的構造
第14章 教育の市場化・民営化の憲法適合性
第15章 東京都杉並区立中学校「夜間塾」の憲法・学校法学的評価
第16章 オランダにおける教育の自由と学校の自律性の法的構造
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