具体的に語られた日独新教師教育システムの現在学力向上と教育の質保証、個性化と考える力、さらに学校格差、不登校、学級崩壊等、学校教育が孕む問題群の複雑化、高度化に対する鍵として、教員養成改革は今や世界的課題だ。この課題に関する初の日独共同研究であり、両国改革の状況を、養成カリキュラム、実習教育、現職継続教育等全システムの再編・構造化はじめ、試補教員研修所、二段階教職大学院第に至るまで詳説・考察した本書の特徴は、一般・抽象論に流れぬ個々の具体性にあり、その点の有用性は極めて高い。
タイトル | 日本とドイツの教師教育改革 |
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サブタイトル | 未来のための教師をどう育てるか |
刊行日 | 2010年3月1日 |
著者 | 渡邉満・カールノイマン編 |
定価 | ¥4180(本体¥3800+税) |
ISBN | 978-4-88713-978-7 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 352 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はしがき
第1部 ドイツと日本の教員養成制度の歴史的展開と今日的課題
第1章 ドイツにおける教員養成制度の展開(坂越正樹、森川 直)
第2章 日本における教員養成制度の展開(森川 直、渡邉 満)
第2部 ドイツにおける教師教育改革
第3章 ドイツの学士-修士制度における教員養成(ケムニッツ,H. 辻野けんま訳)
―ブラウンシュヴァイク工科大学を例に
第4章 ドイツの教員養成における学校実践的学修(クラウゼ= ホトップ,D. 渡邊隆信訳)
第5章 ドイツにおける教員養成の第二段階の改革(プシヒホルツ,W. 木内陽一訳)
第6章 ドイツにおける教員の継続教育(ケムニッツ,H. 大関達也訳)
第3部 日本における教師教育改革
第7章 日本の学部での教員養成の新しい動向――兵庫教育大学を事例に(大関達也)
第8章 日本の学部での教員養成の新しい動向――上越教育大学を事例に(釜田 聡)
第9章 日本の学部での教員養成の新しい動向――鳴門教育大学を事例に(木内陽一)
第10章 日本における教育実習の現状と課題(早田恵美)
第11章 日本の教職大学院の現状と課題(渡邉 満)
第4部 教師教育におけるスタンダード ――国際的な展開と日独調査の結果
第12章 「良い」教師-「コンピテンスのある」教師(ノイマン,K.、渡邊隆信)
―教職の専門性に関するドイツならびに国際的な議論について
第13章 教員養成スタンダード導入の国際的動向(別惣淳二)
第14章 日本の大学教員と附属小学校教員の教員養成スタンダードに対する意識(別惣淳二)
第15章 教員養成スタンダードに対するドイツの大学教員と実習指導教員の意識(渡邊隆信、ケムニッツ,H.、クラウゼ= ホトップ,D.、ノイマン,K.)
資 料 編
あとがき
ドイツ語:目次・はしがき・あとがき