『ユリシーズ』を「再読する」ために多岐を極める文体と形式、そして膨大な情報の氾濫── 一見混沌として読者の理解を阻むかに見えるこの作品の底を、一貫して流れる強烈な意思とは何か。『ユリシーズ』各章の精細な分析を通じて、テクストに書き込まれた「意味の方向性」を丹念にたどり、『ユリシーズ』が目指す地点を読み解く、意欲あふれる労作。
タイトル | 『ユリシーズ』の詩学 |
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刊行日 | 2011年2月1日 |
著者 | 金井嘉彦 |
定価 | 3200+税) |
ISBN | 978-4-7989-0038-4 |
Cコード | 3098 |
ページ数 | 288 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はしがき
第Ⅰ部 序 論
第1章 『ユリシーズ』の詩学
第Ⅱ部 文体の詩学
第2章 『ユリシーズ』におけるスタイルの変化と歴史的パターン
第3章 マッキントッシュの男と謎の詩学
第4章 「ロータス・イーターズ」においてヘンリー・フラワーが花開かせるもの
第5章 両義的な街
第Ⅲ部 カーニヴァルの詩学
第6章 『ユリシーズ』におけるカーニヴァル的救済
第7章 「ブリーヴン」と「ストゥーム」に向けての物語(一)―第十一章「セイレーン」の分析から―
第8章 「ブリーブン」と「ストゥーム」に向けての物語(二)
第9章 カーニヴァル的なるものモリー
第Ⅳ部 映画の詩学
第10章 『若き日の芸術家の肖像』と映画
第11章 『ユリシーズ』と映画
第12章 『ユリシーズ』とモンタージュ
注主要参考文献
あとがき
索 引
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