教育の「企業型改革」への強烈な批判と11の問題解決法
標準テストの成績を単一基準とした学校評価、低成績の「失敗」校の閉校と教職員解雇、チャーター・スクールの導入等―本書は、学校の民営化へ舵を切ったこれら一連の「企業型改革」が、データの裏づけを持たぬ効果の疑わしい観念的所産であることを明らかにすると共に、教育向上のための取るべき真の方策を提示した力作であり、自らの主張でもあった「共通教養(スタンダード)」政策が複雑な全体状況から遊離して、グロテスクな歩みを始めたことに対するラヴィッチの怒りを、その強烈な批判に見ることができよう。
タイトル | アメリカ 間違いがまかり通っている時代 |
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サブタイトル | 公立学校の企業型改革への批判と解決法 |
刊行日 | 2015年6月20日 |
著者 | ダイアン・ラヴィチ著 末藤美津子訳 |
定価 | ¥4180(本体¥3800+税) |
ISBN | 978-4-7989-1305-6 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 536 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
日本語版への序文
序文
凡例
第1 章 我々の学校は危機に瀕している
第2 章 企業型教育改革の流れ
第3 章 企業型教育改革を推進しているのは誰か
第4 章 企業型教育改革で語られる言葉
第5 章 テスト得点の真実
第6 章 学力格差の真実
第7 章 国際学力テストの得点の真実
第8 章 ハイスクールの卒業率の真実
第9 章 大学の卒業率の真実
第10 章 貧困はどのように学力に影響を及ぼすか
第11 章 教員とテスト得点の真実
第12 章 メリット・ペイはなぜうまくいかないのか
第13 章 教員には終身在職権と年功序列制が必要なのだろうか
第14 章 ティーチ・フォー・アメリカの問題点
第15 章 ミッシェル・リーの謎
第16 章 チャーター・スクールの矛盾
第17 章 E・ランドにおける問題
第18 章 ペアレント・トリガーあるいはペアレント・トリッカー
第19 章 バウチャーの失敗
第20 章 学校の閉校は学校の改善に繋がらない
第21 章 解決法―まずはここから
第22 章 一番最初から始めよう
第23 章 幼児期が重要である
第24 章 優れた教育にとって必要不可欠なもの
第25 章 教えることと学ぶことにとって学級規模が重要である
第26 章 チャーター・スクールをすべての人に役立つものにしよう
第27 章 包括的な支援活動が重要である
第28 章 知識と技能について注意深く測定しよう
第29 章 教職の専門性を強化しよう
第30 章 公立学校の民主的運営を守ろう
第31 章 有毒な混合物
第32 章 公教育の民営化は間違いである
第33 章 結論―絨毯の模様
補遺
図の出典
謝辞
注
解説
訳者あとがき
索引