中国の進学格差緩和をめざす奨学金効果の包括的実証分析
中国を牽引する高等教育の拡大は、今や粗就学率30%のマス段階に達した。だがこの成果の反面、授業料は高騰し、所得差の著しい都市部と農村部間に生じた大きな進学格差が問題となっている。本書は、大学在学者約2400万人の7割を占める地方所管大学を中心に、格差緩和を目指す中国の奨学金制度が、教育機会均等にもたらす効果を具体的に検証し、給付・貸与奨学金それぞれにつき問題点と改善点を解明する。
タイトル | 中国における大学奨学金制度と評価 |
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刊行日 | 2016年02月28日 |
著者 | 王師 |
定価 | ¥5940(本体¥5400+税) |
ISBN | 978-4-7989-1341-4 |
Cコード | C3037 |
ページ数 | 320 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
王 帥(おう すい WANG Shuai)
1982年 河北省生まれ
2005年 河北大学外国語学部卒業
2006年 杏林大学外国語学部卒業
2009年 東京大学大学院教育学研究科修士課程修了
2014年 東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(Ph.D)
現在 東京大学教育学研究員、東京大学社会科学研究所特任研究員
主要論文
「中国における学生への経済支援の配分と効果―地方高等教育機関の実態調査か ら」 (『大学経営政策研究』第1号、2011年)、「中国における貸与奨学金の効果 ──高校生の進学選択に着目して」 (『大学経営政策研究』第3号、2013年)、「中国 における経済支援の先行研究レビュー」 (『東京大学大学院教育学研究科紀要』第52 巻、2013年)、「学生生活調査からみた学生生活の現状分析──奨学金を利用でき なかった学生に着目して」 (東京大学大学総合教育研究センターものぐらふN0.13、 2015年)など。
序 章 中国の奨学金をめぐる問題と研究枠組み
第1章 中国奨学金政策の変遷と概要
第2章 奨学金の進路選択に与える影響
第3章 奨学金の配分と選択
第4章 入学後の奨学金の効果
第5章 奨学金政策の評価
終 章 結論と課題
参考文献/付表/索引
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