責任あるドナーのための新たなる介入モデル
開発援助活動を、よりニュートラルな「介入」という概念で捉えなおしたとき、「援助」という言葉自体がもつ心情的肯定観に変わって浮上してくるのは、負の帰結を含む援助に対する冷徹な評価と、それに伴うドナー側の責任だ。本書はガンジス川浄化計画の諸事業を事例に、ドナーの宿命的な無責任さを実証的かつ理論的にあぶり出すとともに、それを乗り越えるための開発援助のあり方を鋭意追求した力作である。
タイトル | 開発援助の介入論 |
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サブタイトル | インドの河川浄化政策に見る国境と文化を越える困難 |
刊行日 | 2016年03月25日 |
著者 | 西谷内博美 |
定価 | ¥5060(本体¥4600+税) |
ISBN | 978-4-7989-1354-4 |
Cコード | 3036 |
ページ数 | 392 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序章 開発援助に内在する構造的な問題
第Ⅰ部 介入の理論
第1章 開発援助の介入論
第2章 国境を超えることの重さ
第Ⅱ部 事例検証
第3章 事例の概要:ガンジス川清浄化計画
第4章 ブリンダバン①:介入の連鎖の不具合
第5章 デリー市のトイレ事業:迷惑なジャパニーズ・トイレ
第6章 バラナシ市の下水事業:援助対象者の敵になる
第7章 ブリンダバン②:(指導マニュアル型介入論)の検証
第Ⅲ部 介入の選択
第8章 〈直接統制型介入〉の検討
第9章 〈仲介型介入〉の構想
終章 どのような介入を望むのか?
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