脱「講壇哲学」者が示す「哲学する自由」
カントやレッシングの友人で、神の存在証明に関する著作等、顕著な業績を挙げながら、生涯工場に勤め続け「一度も大学に行ったことがない」メンデルスゾーンは、哲学が大学人の専有物ではなく、全ての人に開かれた知であることを如実に示す研究者である。本書はこの在野哲学者の全てを、主著『朝の時間』はじめ詳細に論考した日本初の研究であり、大学人即ち「講壇哲学」全盛のわが国に「哲学する自由」の意義を伝える、渾身の労作である。
タイトル | メンデルスゾーンの形而上学 |
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サブタイトル | また一つの哲学史 |
刊行日 | 2017年2月10日 |
著者 | 藤井良彦著 |
定価 | ¥4620(本体¥4200+税) |
ISBN | 978-4-7989-1408-4 |
Cコード | 3010 |
ページ数 | 344 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
第一章 メンデルスゾーンの「懸賞論文」(1762年)
第二章 カントの『証明根拠』に関する書評(1764年)
第三章 ヘルツ宛の手紙(1778年)
第四章 メンデルスゾーンのスピノザ解釈
第五章 『朝の時間』(1785年)
第六章 『朝の時間』第五講~第七講
第七章 『朝の時間』第八講~第十二講
第八章 『朝の時間』第十三講~第十五講
第九章 『朝の時間』第十六講~第十七講
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