伝説はフィクションか。
―伝説・金属・日本ナショナリズムの確かなつながり―
わが国の各地では、河童や鬼などさまざまな地域伝説や信仰が語り継がれてきた。それらは「日本的なもの」を構成する重要な要素であるにも関わらず、脚色の多さなどもあり、社会科学の分野からはこれまで軽視されてきた。本書は、これらの伝説や信仰には共通して鉄などの金属的要素がみられることに着目し、その妥当性を検証する。「日本的なもの」を創り上げた、伝説と金属の奥深い関係性を説いたユニークな研究である。
タイトル | 金属伝説で日本を読む |
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刊行日 | 2018年5月11日 |
著者 | 井上孝夫 |
定価 | ¥3520(本体¥3200+税) |
ISBN | 978-4-7989-1443-5 |
Cコード | C3036 |
ページ数 | 280 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序 章
第Ⅰ部
第1章 本質への視点―若尾民俗学の検討をつうじて―
第2章 鬼伝説の構造
第Ⅱ部
第3章 はんどう山と常徳鍛冶 ―銅でつながる一つの道筋―
第4章 房総・弘文天皇伝説の背景的世界
第5章 畠山重忠と鉄の伝説
第Ⅲ部
第6章 鹿踊りの起源をめぐる伝説
第7章 石が流れて木の葉が沈む ―逆川の深層―
第8章 国家の主意主義的理論
第9章 郷土の研究とナショナリズム ―厚狭の寝太郎伝説などをめぐって―
あとがき
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