先住民族に対する抑圧/権利保護政策をめぐる本格的な実証研究
―北欧サーミとアイヌの比較から見えてくるものとは?
サーミやアイヌなど多くの先住民族は近代化に際して同化や抑圧の対象となったが、特に1980年代以降、その権利保護政策が進められている。ノルウェー、スウェーデン、フィンランドにまたがって居住しているため異なる政策の影響を被るサーミは、どのように国民国家という枠組みに対抗し、活動してきたのか。サーミをめぐる現状と課題を論じる本書は、第2巻のアイヌの記述と併せて読むことでさらに、先住民族の権利をめぐる問題が決して一枚岩ではない、奥深い問題であることが分かるだろう。
タイトル | 北欧サーミの復権と現状 |
---|---|
サブタイトル | ノルウェー・スウェーデン・フィンランドを対象にして 先住民の社会学1 |
刊行日 | 2018年4月1日 |
著者 | 小内透 編著 |
定価 | ¥4290(本体¥3900+税) |
ISBN | 978-4-7989-1456-5 |
Cコード | C3036 |
ページ数 | 360 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はじめに
第1部 本書の課題とサーミの概況
序章 先住民族の復権をめぐる現状と課題
第1章 北欧サーミの概況と歴史
第2部 サーミ社会の機構・組織の形成と展開
第2章 北欧3国のサーミ議会―現状と課題―
第3章 フィンマルクにおける土地管理の現状
第4章 サーミ教育の歴史と教育機関
第5章 北欧3国におけるサーミ・メディアの展開と現段階
第6章 博物館・劇場を通したサーミ文化の再生と復興
第3部 サーミの生活・意識と教育
第7章 スウェーデン・サーミの生活実態とエスニック・アイデンティティ
第8章 就学前教育と言語の巣
第9章 義務教育段階のサーミ教育
第10章 後期中等教育段階におけるサーミ教育
第11章 サーミ職業教育機関における教育
第12章 サーミ・メディアの利用者像と情報発信に対する評価
第4部 結論
終章 北欧サーミの復権の現状と意義
参考文献/執筆者紹介
関連書籍