先住民族に対する抑圧/権利保護政策をめぐる本格的な実証研究2
―先住民族とマジョリティの共生をめざして
北欧サーミが復権運動を通して独自の議会やメディア、教育などの機関・機構を成立させていた(第1巻)一方、アイヌは差別の残存やそれに伴う経済問題など多くの困難を抱えたままでいた。しかし近年はアイヌ文化を称揚する動きの高まりや、和人(アイヌ以外の日本人)との混血などによって、若年アイヌたちの被差別経験は減少している。本書はこうした周辺社会の変化からアイヌ・アイデンティティの世代差や和人地域住民との交流関係を分析し、現代アイヌの生活実態や意識、彼らを取り巻く社会環境を詳述する。第1巻と併読することで、先住民族とマジョリティの共生には何が必要か、その多くの示唆に気づくだろう。
タイトル | 現代アイヌの生活と地域住民 |
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サブタイトル | 札幌市・むかわ町・新ひだか町・伊達町・白糠町を対象にして 先住民の社会学2 |
刊行日 | 2018年4月1日 |
著者 | 小内透 編著 |
定価 | ¥4290(本体¥3900+税) |
ISBN | 978-4-7989-1457-2 |
Cコード | C3036 |
ページ数 | 336 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
目次
はじめに
第1部 本書の課題とアイヌ政策
序章 アイヌの人々の生活・意識と歴史的背景
第1章 地域におけるアイヌの歴史と自治体のアイヌ政策
第2部 アイヌの人々の生活の歩みと意識
第2章 アイヌの家族形成と展開
第3章 アイヌ民族の教育問題と階層形成過程
第4章 アイヌ文化の実践と内容
第5章 現代アイヌのエスニック・アイデンティティ
第6章 アイヌの人々のメディア環境と情報発信の現段階
第3部 地域住民とアイヌの人々との関わり
第7章 現代におけるアイヌ差別
第8章 和人住民から見たアイヌの人々との交流
第9章 和人住民のアイヌ文化の知識と体験
第10章 地域住民のアイヌ政策に対する意識
第4部 結論
終章 アイヌの人々をめぐる現状と課題
参考文献/執筆者紹介
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