帝国から国民国家、そしてナショナルな枠組みを越えた地平へ—
イングリッシュか、ブリティッシュか、ヨーロピアンか。アイデンティティが重層的に折り重なるイングランドでは1980 年代以降、「誰」が国籍や人権などの権利を享受するかをめぐる議論がなされてきた。本書では、3度に渡るシティズンシップ教育改革の詳細な分析を通して、そこに「誰」が「いかに」包摂されてきたか、その歴史的変遷を捉える。イングランドにおける教育政策が国民意識形成に担った役割を明らかにし、今日におけるポストナショナルなシティズンシップの実体を描き出した、気鋭の労作である。
タイトル | イングランドのシティズンシップ教育政策の展開 |
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サブタイトル | カリキュラム改革にみる国民意識の形成に着目して |
刊行日 | 2018年2月28日 |
著者 | 菊地かおり |
定価 | ¥3520(本体¥3200+税) |
ISBN | 9784798914831 |
Cコード | C3037 |
ページ数 | 232 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
略語一覧
序 章
第1 章 帝国に由来するシティズンシップの特質
第2 章 シティズンシップをめぐる共通認識の欠如―第1 期カリキュラム改革
第3 章 シティズンシップの明確化と人権との差異化―第2 期カリキュラム改革
第4 章 連合王国における共生に向けたシティズンシップ―第3 期カリキュラム改革
終 章
資料編/引用・参照文献一覧/初出一覧
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