「菊と刀」からはじまる、日本文化論の旅物語。
日本文化なるものを、私たちはどうやって知ろうか。
私たちが自分で日本文化を見られるような、そんな鏡のようなものはない。
なれば、他者の眼に映る日本文化を手がかりとするほかない。
ルース・ベネディクトはかつて「耽美主義の菊、軍国主義の刀」という、相反する二重のイメージを日本文化に重ね合わせた。
ベネディクトが捉えたこのイメージは、今なお私たちに多くの示唆を与えてくれる。
「菊と刀」の綿密な批評を出発点とし、様々な視野から日本文化なるものの本質を捉える本書は、半世紀以上にわたって日本文化研究に潜心熟慮してきた著者による「日本文化論」の集大成の書である。
タイトル | 日本文化試論 |
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サブタイトル | 副田義也社会学作品集第Ⅴ巻 |
刊行日 | 2018年11月2日 |
著者 | 副田義也 |
定価 | ¥4620(本体¥4200+税) |
ISBN | 978-4-7989-1504-3 |
Cコード | C3336 |
ページ数 | 424 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序 章 二つの主題
第Ⅰ章 課題と方法
第Ⅱ章 戦争の文化人類学
第Ⅲ章 氏族社会の構造と本質
第Ⅳ章 近代国家の形成
第Ⅴ章 恩の概念
第Ⅵ章 報恩の種類と論理
第Ⅶ章 義理の概念
第Ⅷ章 名誉と不名誉
第Ⅸ章 快楽と倫理
第Ⅹ章 恥の文化と罪の文化
第Ⅺ章 自我論
第Ⅻ章 育児と文化
第XIII章 戦後日本の社会変動
終 章 二つの補遺
あとがきにかえて/著者紹介(四)/索引
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