たゆまぬ自己批判の先に―。
―丸山眞男が捉えた「近代」の課題とは何か―
大正デモクラシーから、戦下の軍国・超国家主義、そして戦後復興という歴史のうねりの中で、丸山は「近代」をいかに捉えたのか。天皇制という「閉じた社会」への自己批判を通して、他者存在の意義と寛容精神を唱え、個人と国家の間に位置する中間集団―自発的結社―の必要性を論じた丸山のデモクラシー論は、右傾化やヘイトスピーチ、ポピュリズムの台頭など「不寛容」と言われる現代的諸課題にも示唆を与える、決して「古典」として看過できない重要な思想である。
タイトル | 丸山眞男 |
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サブタイトル | 課題としての「近代」 |
刊行日 | 2018年9月10日 |
著者 | 中島道男 |
定価 | ¥2640(本体¥2400+税) |
ISBN | 978-4-7989-1516-6 |
Cコード | c3036 |
ページ数 | 264 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
目次
はしがき
凡例
第一章 丸山眞男の現代的意義とは何か
第二章 「近代」という課題
第三章 知識人と社会批判
第四章 デュルケムの「国家―中間集団―個人」プロブレマティーク―丸山結社論への前奏
第五章 自発的結社論
あとがき
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