発展か衰退か。
――弱体化する地域との紐帯、その背景。
トヨタ自動車がリーマンショックおよび3.11大震災の衝撃から業績をV字回復させた背景に、従業員の定住化などによる地域社会との強い紐帯があったことを明らかにした前著『豊田とトヨタ』に続く実地調査が2015年から2016年にかけて行われた。そこでは、業績・地域経済が順調に回復する一方で、前著で浮かび上がらせたような地域的紐帯が弱体化するという「パラドックス」が生じていた――。トヨタの世界展開とグローバル競争による変化、そしてその生産ネットワークの中にいる人々の人口構造の急速な変化から、この「パラドックス」を読み解く!
タイトル | 変貌する豊田 |
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サブタイトル | グローバル化と社会の変化に直面するクルマのまち |
刊行日 | 2020年2月28日 |
著者 | 丹辺 宣彦・中村麻里・山口 博史編著 |
定価 | ¥4180(本体¥3800+税) |
ISBN | 978-4-7989-1622-4 |
Cコード | 3036 |
ページ数 | 296 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
まえがき
序章 先進産業都市豊田の時空間をどう理解するか(丹辺宣彦・中根多惠)
第Ⅰ部
第1章 豊田市の人口学的・社会学的変化とまちづくり活動の停滞(山口博史・中根多惠・丹辺宣彦)
第2章 社会的紐帯の変化とトヨティズム(丹辺宣彦)
第3章 自動車産業都市と農業(中村麻理)
第Ⅱ部
第4章 開発期ニュータウンの歴史と現在(丹辺宣彦)
第5章 自治区活動とまちづくり(中根多惠・中村麻理・丹辺宣彦)
第6 章 ニュータウンのまちづくりとイベント・祭りの活用(丹辺宣彦・中村麻理)
第Ⅲ部
第7章 保見団地の四半世紀と日系ブラジル人移住(山口博史・渋谷努・ハヤシ ブルーノ)
第8章 日系ブラジル人の地域生活とネットワーク形成(丹辺宣彦・ハヤシ ブルーノ)
第9章 二つの生活世界の変容とつながり(丹辺宣彦・ハヤシ ブルーノ・渋谷努)
第10章 多文化共生のまちづくりとイベント・祭りのミクロコスモス(渋谷努)
終章 変貌する先進産業都市(丹辺宣彦)
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