芸術経験のインディビジュアリティを教育実践にどうつなげるか?
芸術経験は本来的に、個々人の美的感覚や想像力に依拠している。そのため芸術の教育は、教えないことで子どもの自由な表現を尊重するのか、教授目標として設定できる技術・知識を教えるのか、の二者択一論で展開されてきた。本書は、デューイの芸術哲学を出発点として20世紀前半からの芸術授業の展開を追うことでこの課題を再考し、二者択一を超えた新たな授業構成の枠組みと、オルタナティブな教育実践のあり方を示す。
「美的経験」そのものを目指す授業へのパラダイム・シフトの方法を示唆した労作。
タイトル | 芸術に根ざす授業構成論 |
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サブタイトル | デューイの芸術哲学に基づく理論と実践 |
刊行日 | 2020年2月28日 |
著者 | 桂 直美 |
定価 | ¥4070(本体¥3700+税) |
ISBN | 978-4-7989-1624-8 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 384 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序章 緒論
第Ⅰ部 芸術に根ざす授業構成に関する理論的研究
第1章 芸術の授業構成とデューイの芸術教育哲学
第2章 「創造的音楽」における「発生的方法」
第3章 「美的教育」プログラムと美的教育論
第4章 「鑑識眼と批評」による芸術の授業構成と評価
第5章 「美的教育」ワークショップにおける学び
第Ⅱ部 芸術協同実践の創造
第6章 「発生的方法」による芸術表現教育の構成と評価
第7章 「美的教育ワークショップ」の学校教育における展開
第8章 教室空間における芸術協同実践の創造
第9章 「鑑識眼と批評」を原理とした授業パラダイムの転換
終章 結論
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