社会福祉には、担い手が受け手を管理・統制するという点において、権力構造が内在化されていることを捉えた先駆的研究。
わが国において、その権力構造は卑劣ですらあった。
昭和初期、内務省官僚による国民の労働・生活の統制という権力構造を明らかにした先駆的研究が、本書所収「内務省の歴史社会学」である。ここに、日本型福祉国家の源流をみる。そして戦後から今日にかけて、人口・社会構造の変容に伴い福祉の受け手ー高齢者、障害者、社会的弱者などーが多様化すると同時に、その担い手も官民問わず拡大してきた。しかし、今なお、担い手と受け手の間に潜む権力構造は根強い。そして多様化した受け手たちもまた、福祉をめぐるさまざまな葛藤の中で日々の生活を営んでいるー。未公刊論文も収録した「福祉社会学」の総合的著作集。
シリーズ | 副田義也社会学作品集Ⅶ |
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タイトル | 福祉社会学宣言 |
刊行日 | 2021年12月21日 |
著者 | 副田義也 |
定価 | ¥7920(本体¥7200+税) |
ISBN | 978-4-7989-1741-2 |
Cコード | 3336 |
ページ数 | 568 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
1 内務省の歴史社会学
内務省の歴史社会学
工場法と内務省
内務省の映画検閲
2 福祉社会学の方法
社会変動と社会保障
対談 福祉と関連サービス 福田垂穂・副田義也
福祉社会学の方法
3 福祉社会学宣言
ケースワーカーの生態
だれのための老人福祉か
老人福祉は利用者の家族をどう扱っているか
なぜ住民運動は老人福祉を阻害したのか
障害児殺しと減刑反対運動
福祉社会学の課題と方法
4 震災の体験と物語
震災の体験と物語
死別体験の博物誌
あしなが育英会は日本社会の貴重な財産
東日本大震災・津波遺児家庭調査
死がひそむ日常生活
著者紹介(六)/事項索引/人名索引
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