個々人の思想形成に大きく関わる社会科教育。その責務に応えた授業実践論!
民衆運動の歴史を「かつて起こった出来事」とした単なる知識教育にとどまらせるのではなく、その時代を生きた人々の思いを想像し、現代を生きる私たちの糧にしなければならない――。本書は、近代化の波押し寄せる明治期、農村地域でも生じていたエネルギッシュな民衆思想・運動の調査分析を行い、それを良質な教材として、生徒たちにその時代の人々の思いの理解と想像・創造を促す授業実践を描く。学術的探求とその授業実践への反映、その絶え間ない往還を続けた著者が培った教育方法論!
タイトル | 民衆思想と社会科教育 |
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サブタイトル | 社会的構想力を育む教育内容・方法開発 |
刊行日 | 2022年12月21日 |
著者 | 鈴木正行 |
定価 | 税込3960円(本体3600円+税) |
ISBN | 978-4-7989-1803-7 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 344 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はしがき
序 章 問題の所在―扉をひらく
第1部 民衆運動と参加論の視座
第1章 近代社会成立期の民衆運動における社会的構想
第2章 「参加」の視座による民衆運動の教材化
第2部 農村思想の展開と社会参画
第3章 農村の危機と耕地整理事業
第4章 地域農業史学習と社会参画意識の育成
第3部 民衆の利害意識と政治的判断力
第5章 初期議会政治における党争と民衆意識
第6章 地域利益誘導型政治の教材化と政治的判断力の育成
第4部 民衆の社会的構想と歴史的思考力
第7章 戦時体制下の農村思想と地主制の解体
第8章 歴史の断絶性・連続性の視点と歴史的思考力の育成
第5部 現代社会と社会的構想力
第9章 社会参加と地域教育システムの構築
第10章 多文化・多民族化と共生観・統合観の育成
第11章 「人間の安全保障」に基づく社会的構想力の育成
終 章 研究の成果と課題―新たな知と実践の創造へ
引用・参考文献/あとがき/事項索引/ 人名索引
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