ポル・ポト政権の崩壊からの教育再建の壮大な実験(ドラマ)
ポル・ポト政権下で強行された教員や知識人の大量粛清および旧来の教育制度の停止したカンボジア。その政権の瓦解後、非常に困難な教育再建がどのように行われたかを歴史的に詳細に描く。その時代に教育を担ったのが、教員資格を持たずに教師となった「クルーチャッタン」と呼ばれる人々である。本書は彼/彼女らが経験した激動の時代の「生きられた歴史」を明らかにするとともに無資格ながら懸命に培った創造性豊かな教育実践の熱情が伝わってくる労作である。
タイトル | カンボジア「クルー・チャッタン」の時代 |
---|---|
サブタイトル | ポル・ポト時代後の初等教育 |
刊行日 | 2023年2月14日 |
著者 | 千田沙也加 |
定価 | ¥4950(本体¥4500+税) |
ISBN | 978-4-7989-1804-4 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 272 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はしがき
序 章 研究の課題と方法
コラム① 子どもとフィールドワーク
第1部 政権が構想した初等教育
第1章 カンプチア人民共和国期の初等教育再建の背景
第2章 機関紙『カンプチア』にみる教育再建
第3章 1980 年初等教育カリキュラム
第2部 「クルー・チャッタン」の初等教育
第4章 「クルー・チャッタン」の生きられた歴史
第5章 「クルー・チャッタン」の初等教育再建
第6章 生きられた歴史にみる初等教育の特質―クメール語と「労働」―
コラム② 調査協力者の友人について
終 章 「クルー・チャッタン」の生きられた歴史とポル・ポト時代後の初等教育
巻末資料/引用・参考文献
関連書籍