知識人に抗した知識人――その思惟構造を摑む!
晩年には日本の核武装化まで論じた政治活動家、ジャーナリスト、社会学者、倫理学者――多岐にわたる分野で活躍した知識人・清水幾太郎(1907-1988年)。彼は、知識人の旗手として参加した六〇年安保闘争の後、共産党やマルクス主義、安保闘争当時に共闘した知識人たちを批判するなど、徹底的な現実主義者でもあった。本書は、劇的に変貌する国家・社会と格闘した膨大な著作・論文を手がかりに、振幅の大きい表面の政治活動に惑わされることなく清水思想の真髄に迫る。没後35年を経た今、エリート主義を批判するポピュリズムが横行する現代において重要な示唆に富んだ労作!
タイトル | 清水幾太郎の闘い |
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刊行日 | 2023年12月 |
著者 | 中島道男 |
定価 | ¥3080(本体¥2800+税) |
ISBN | 978-4-7989-1873-0 |
Cコード | 3030 |
ページ数 | 348 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
はしがき
凡例
序 章 読解のスタンス
第1章 マルクス主義とプラグマティズム
第2章 知識人/大衆図式と新しさの経験
第3章 貴族/大衆図式、あるいは高度大衆消費社会における倫理・道徳
第4章 国家の前景化
終 章 結びにかえて――思想の一貫性との関連で
あとがき
文献一覧
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