2019年春ダブル・クロス選挙で「大阪維新」が勝利し、「大阪都構想」をめぐって大きな岐路に立つ大阪。
その背景にある社会構造の変容と市民間の「裂け目」を捉える野心的研究!
戦後の高度経済成長期にドーナツ化現象で人口を減らした大阪都心では、バブル崩壊によって生じた未利用地に大規模なマンションが建設され、21世紀には急激な人口の「都心回帰」が見られている。昨今の維新ブーム=政治・社会の変容の背景には、「都心回帰」に伴う新しいアッパーミドル層の増加と地域コミュニティの大きな変化がある。大阪都心とその周縁部には外国人や貧困層、ホームレスなどのマイノリティに関する構造化された社会問題もある。大都市のマクロな変動と地域コミュニティの変化を視野に収めた重層的アプローチから、今日の「さまよえる」大阪の実像を捉えた都市社会学研究。
タイトル | さまよえる大都市・大阪 |
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サブタイトル | 「都市回帰」とコミュニティ |
刊行日 | 2019年5月15日 |
著者 | 鯵坂 学・西村 雄郎・丸山 真央・徳田 剛 編著 |
定価 | ¥4180(本体¥3800+税) |
ISBN | 978-4-7989-1556-4 |
Cコード | 3036 |
ページ数 | 376 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
序 章 本書の課題と視点
第 1 章 「都心回帰」時代の「第二都市」大阪の社会学に向けて
第 2 章 グローバル期における大阪市の「中心性」
第 3 章 職業階層から見た京阪神大都市圏の空間構造とその変容
第 4 章 大阪市の「都心回帰」現象の特徴―人口・世帯動態を中心に
第 5 章 「都心回帰」と都市政治―大阪市政の「維新」ブームをめぐって
第 6 章 大都市の発展と住民統治・地域住民組織政策の変遷
第 7 章 都心の地域社会の変動と町内会―地域振興会から地域活動協議会へ
第 8 章 マンション建設と地域社会
第 9 章 ジェントリフィケーションとしての都心地区の変動
第 10 章 「都心回帰」と大阪市の商業
第 11 章 変貌する新世界―戦後新世界の地域イメージと商店街
第 12 章 「都心回帰」する大阪の貧困
第 13 章 学ぶ都心―夜間中学にみる大阪
第 14 章 外国人たちの大阪都心
第 15 章 大阪都心のニューカマーコリアン
第 16 章 インナーシティの新華僑と地域社会
終 章 大阪の求心性はいかに回復されるか
文献一覧/本書に関連する研究成果/索引/執筆者・編者紹介
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