戦争と平和の法として人間の生命と尊厳を問う
冷戦対立が終焉した後も国際平和は訪れることなく、国内外の紛争や差別は平時と戦時の区別なく絶えるどころか拡大している。こうした中、国際法としての人権法と人道法は相互に補完する関係で適応発展してきた。しかし、研究の細分化・専門化が著しく全体を俯瞰する理論研究はそれほど進展していない。本書は両者の歴史、成立、履行過程を概観しながら、現代世界の直面する様々な人権侵害、人道法違反の問題と解決について総合的に考察をめざした著者の挑戦的労作である。
タイトル | 国際規範としての人権法と人道法 |
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刊行日 | 2017年03月25日 |
著者 | 篠原梓 |
定価 | ¥3520(本体¥3200+税) |
ISBN | 978-4-7989-1415-2 |
Cコード | C3032 |
ページ数 | 240 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
はしがき
序
第一部 国際法の成立と特徴
はじめに ―国際法の歴史―
1 国際法における主権概念
2 国際法の主体
3 国際法上の権利義務の性格
4 義務違反に対する国際法上の責任
第二部 国際人道法の生成と発展
はじめに
1 戦争の違法化 ―ユス・アド・ベルム―
2 武力紛争法 ―ユス・イン・ベロ―
3 国際人道法の概念
4 国際人道法条約
5 条約による非人道的兵器の規制
6 慣習としての国際人道法
7 慣習国際人道法認定の阻害要因
8 国際裁判における国際人道法の適用
第三部 人権の国際的保護と保障
はじめに
国連における人権保護のための組織整備
2 国際人権規約の成立
3 難民条約と議定書の成立
4 個別分野における人権条約の締結
5 人権条約の履行と実施措置
6 人権条約に対する留保
7 慣習としての国際人権法
8 他の国際人権規範
結 語
主要参考文献
あとがき
索引
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