先進医療における生命倫理問題の超克をめざして。
万能細胞の研究が進むなど、再生医療技術が格段に成長を見せている今日、生命倫理学―バイオエシックス―の理解が急務となっている。しかし、元々アメリカからの受け売りである学問としてのバイオエシックスは、文化や価値観の異なるわが国においてうまく受容されていない現状にある。本書はこうした危惧を受け、日本独自の文化や死生観を踏まえた上でわが国に適したバイオエシックスのかたちを模索する、まさに時宜を得た研究である。
タイトル | 生命への問い |
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サブタイトル | 生命倫理学と死生学の間で |
刊行日 | 2017年10月20日 |
著者 | 大林雅之 |
定価 | ¥2200(本体¥2000+税) |
ISBN | 978-4-7989-1444-2 |
Cコード | C3012 |
ページ数 | 176 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
目次
序章
第1部 日本の生命倫理学の展開と課題
第1章 生命倫理とは何か
第2章 日本のバイオエシックス導入と展開、覚書
第2部 再生医療における「生命」の意味
第3章 先端医療技術の倫理問題は技術的に解決できるのか―再生医療をめぐって
第4章 再生医療技術への宗教の関わり―ES 細胞・iPS 細胞研究における「全能性」をめぐって
第5章 先端医療技術における「回復」の意味―再生医療と「全能性」をめぐって
第6章 「全能性」倫理基準の定義をめぐって―再生医療とくにiPS 細胞研究の場合
第3部 生命倫理学と死生学の接点
第7章 生死のかたち ―「日本人の死生観」と生命倫理
第8章 医療を求める旅の倫理–メディカル・ツーリズムとタランスプラント・ツーリズムの間にあるもの
補遺 「臓器移植方改正と死生観」
第9章 PEG 施行における「患者の事前指示」と「家族の希望」
第10章 日本のカルチュラル ・バイオエシックスの可能性
第11章 「小さな死」によせて
おわりに
初出一覧
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