- 国際法研究余滴
-
日米安保問題の沈静化は、われわれの国際関係に関する批判精神全般の鈍化を象徴してはいまいか。初心が見詰めた問題点が忘れ去られる時、危機は思わぬ形で再燃するだろう――日米、日韓、日ソ、日中等外交問題が内包する矛盾をリアルタイムで剔抉した「時論」はじめ、国際法の基礎に関する諸論文、また書評、エッセイ等、石本国際法学の一端と著者の人間性を如実に伝える、単行本未収録多数を収めた待望の書。
目次
第1部 国際法の基礎 補論(戦争と現代国際法/国際法と国内法の関係 ほか)
第2部 時論片々(日米安保体制/日韓関係 ほか)
第3部 著書紹介(田畑茂二郎著『国際社会の新しい流れの中で――一国際法学徒の軌跡』/高野雄一著『教養国際法――明日の国際社会と日本』ほか)
第4部 随感有理(野猿弄舌/青い表紙の雑記帖)
- 国際人権条約・宣言集[第3版]
-
英語書名 International Instruments on Human Rights (Third Edition)
現代世界で益々に重要性を増す国際人権法に関する条約、宣言、決議、そして関連する国内法を広汎に網羅した待望の最新版。学習者、研究者、実務者の必携書。全1024頁、210件、21章。第21章には資料として関連の図表を収録。
1 普遍的な条約・宣言 2 地域的な基本条約・宣言 3 自決権 4 少数者・先住民の権利 5 差別の撤廃 6 ジェンダー 7 人身の自由 8 刑事手続 9 国籍・外国人 10 難民・庇護 11 労働者の権利 12 児童・婚外子の権利 13 障害者の権利 14 情報と人権 15 環境と発展 16 科学技術と人権 17 武力紛争と人権 18 戦後処理と人権 19 人権の実施手続 20 国際刑事裁判所 21 資料
-
国際法
――はじめて学ぶ人のための -
国際社会における法
国際法のあり方――国際法の認識根拠
国家その他の国際法関与者
国家の違法行為と責任
地球の領域的秩序
国籍
人権――国際・民際・文際的保障
世界経済と国際法
地球環境と国際法
紛争の解決と国際法
武力の規制と平和の維持・実現
武力紛争法
-
法と力
――国際平和の模索 寺沢一著作集
(現代国際法叢書) -
雑誌等への初出後単行本に収められぬままに過ぎていた多くの論稿から、法と力との関係、即ち現実の国際現象と国際法との関わりを、終生追求し続けた胡寺沢教授の立場をよく表す力作多数を厳選・収録。なお第3部に収めた「生の問題」は、教授がシベリア抑留からの帰国直後、その体験に基づきひそかに書き綴られた全く未発表の文章であり、個人の思索の原点を示す貴重な私記と言えよう。
目次
第1部 国際法と強力
(血讐論/国際紛争と強力/復仇制度の成立――慣習法成立の契機を探る手がかりとして)
第2部 国際平和と安全保障
(地域主義の偏向/ヴェトナムにおける法と政治――アメリカの諸論議をめぐって/新安保条約の逐条解説 ほか)
第3部 思索の原点――法・事実・人間
(ゲォルグ・イェリネック『一般国家学』における「類型」考/ケルゼン『法を通しての平和』(紹介)/ケルゼン『社会と自然――社会学的考察』(紹介) ほか)