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人間の安全保障:世界危機への挑戦
Human Security: Meeting Global Challenges -
地球的展開をめざす新たな挑戦の全て
冷戦の終結は何ら世界に安定をもたらさなかった。内戦・テロと破綻国家の続出、独裁的抑圧国家の存続、そして大国による介入がさらに惨害を拡大する現状 ――こうした世界の悲惨を目前にし、従来の国家主権を超えて人間を守る新たな理念が大きな期待を担いつつ登場した。イギリス、カナダ、アフリカ、南アジア、イスラーム圏等の海外の研究者を交え、新理念が内包する理論的課題とともに、その営為・組織の具体的展開の現状と将来展望等、人間安全保障の全てを紹介・考察した初の総合的研究。
第1部 人間の安全保障をめぐる理論的課題
第1章 人間安全保障の概念の検討――重層の逆説(佐藤誠)
第2章 国際法への挑戦:「人間の安全保障」(山形英郎)
第3章 価値体系・社会的過程と人間の安全保障(ジム・ウィットマン、藤田明史訳)
第4章 拡散する暴力、転移する権力――「人間の安全保障」の臨界点(小林誠)
第5章 安全保障と環境問題――軍事活動による環境破壊を中心に(大島堅一)
第6章 人間の安全保障とクローニング(龍澤邦彦)
第2部 人間の安全保障と外交政策
第7章 日本の援助外交と人間の安全保障――平和構築の観点から(黒澤啓、川村真理)
第8章 人間の安全保障と政治――日本の「選択的受容」の意味(野崎孝弘)
第9章 カナダの外交政策と人間の安全保障(ジョージ・マクリーン/我妻真一訳)
第10章 人間の安全保障をめぐるアジアからの視座――保護責任とは何か(ポール・エヴァンズ、和田賢治訳)
第3部 グローバリゼーション・戦争・人間の安全保障
第11章 9・11同時多発テロと人間の安全保障――イスラーム世界からの解釈(ムスタファ・カマル・パシャ、藤原郁郎訳)
第12章 南部アフリカにおける人間の安全保障――紛争解決における市民社会の役割(フセイン・ソロモン、藤原郁郎訳)
第13章 グローバリゼーション・人間の安全保障・「テロとの戦い」――南アジアへの影響(ジョルジアンドレア[ジョルジョ]・シャーニー、佐々木章江訳)
第14章 アメリカの対外援助政策の特質――人間の安全保障論とアメリカ帝国論にかかわって(安藤次男)
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リーダーシップの政治学
(現代臨床政治学シリーズ1) -
今日の日本に求められるリーダー像!
世界激動の中混迷を深めるわが国の政局――いま求められる政治指導者の資質とは何か?安易なリーダー待望論を排し、先行研究の問題点を見据えつつ、今日あるべき政治的リーダー像を追求する。理論と実践の接近・融合を実現!新政治学シリーズの誕生!
リーダーシップとはなにか?リーダーシップに関する先行研究の動向(資質論;類型行動論;状況行動論)
リーダーシップの政治学(概念規定と方法論;静態論と動態論)
政治的リーダーシップの事例研究
リーダーシップ研究と臨床政治学
政治的リーダーのパーソナリティ――政治心理学的アプローチ
途上国における権威主義的開発独裁の事例研究――マレーシアの国民車構想とマハティール首相のリーダーシップ
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アジアと日本の未来秩序
(現代臨床政治学シリーズ2) -
哲学なき政治現実の超克へ!
21世紀日本の政治に不可欠な哲学・理論・政策とは?――独自の視角から日欧先覚者の人間と思想を見詰め、アジアと世界の未来、またわが国今後の政治の核心として、公共事業、地方分権における思想とあり方等、縦横に論考する。
第1部 人間を見る目――反省を込めて(永遠なる人間との出会い――長谷川光二;人間は阿呆か、それとも利口か ほか)
第2部 二一世紀の思想を見る目(システムの存在論(Systems Ontology);ホワイトヘッドとウィーナーの歴史的・哲学的役割 ほか)
第3部 アジアを見る目(北東アジアの秩序と安全保障機構の形成;二一世紀における国際関係と韓国 ほか)
第4部 日本を見る目(日本の国営企業的公共事業の政治学;日本の地方分権の哲学と政治)
- ハロー!衆議院
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衆議院をもっと国民自身のもとへ!
唯一の立法機関かつ政治指導者を選ぶ権力闘争の場である国会、なかでも衆議院は国政の最重要機関だ。それは昨今の年金問題にも典型的に現れているように、私たちの現在・未来の生活ひいては生死をも左右する。衆議院をもっと国民のものに!全国民とくに若い世代に向けその全てを、とりわけ国会の実質的中核である諸委員会の仕組み、また傍聴や会議録公開制度等、平易に解説した、アップ・トゥ・デートな入門書。
第1章 帝国議会――わが国議会制度の発足
第2章 国会――憲法に見るしくみ
第3章 本会議のしくみ
第4章 委員会のしくみ
付録(国会議事堂の変遷と周辺施設)